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2010年5月 1日

Appleのジョブズ氏がAdobeに反論

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先日AdobeがFlash の次期バージョンCS5を使って、iPhoneアプリを開発できる機能を断念せざるをえない状況になり、Appleの姿勢をクローズドだと非難しましたが、それに対するAppleのジョブズ氏がAdobe・Flashの方こそクローズドであると応酬した模様です。
詳しいニュースは、下記を参照ください。

「Flashの方こそクローズドだ」――AppleのジョブズCEOが反論 - IT media News

ジョブズ氏がどういう理由でFlashをクローズドだと言っているのか、またiPhoneにFlashを搭載しない理由について、私なりに検証してみたいと思います。

まずジョブズ氏が指摘しているFlashこそがクローズドなシステムだ、という点についてですが、まあ、半分ぐらい当たっていると思いますが、半分ぐらい当てこすりかなという気がします。「Adobeだけが(Flashテクノロジーの)今後の改良や価格設定などの権限を持っている」とジョブズ氏は主張しているようです。そりゃそうなんですが、それはAppleの製品だって同じです。一方で、Adobe Flashを買わないとFlashアプリケーションが作れないかというと、そんなことはありません。Flex SDK + FlashDevelopといった無償のツールを使えば作れますし、Adobeはある部分ではFlashテクノロジーのオープン化を進めています。その点について言えば、Apple純正のテクノロジー内で作られたアプリしかiPhone界では流通させないとするAppleよりも、Adobeの方がオープンではないかと。AdobeとApple、どちらがよりオープンなスタイルをとっているのかという議論は、どっちでもいいのです。根本的問題はどちらがオープンかどうかということではなく、iPhoneでFlashが見れないという事実です。

次にジョブズ氏曰く、「Flashで多数の脆弱性が見つかっていること、Macがクラッシュするナンバーワンの理由はFlashであることなどセキュリティと信頼性の問題。Flashがバッテリーを消費することやタッチ操作に対応しないことも、サポートしない理由」であるという件について。
脆弱性については、私はよく分かりません。しかしセキュリティホールが見つかると、Flash Playerはアップデートされますし、脆弱性がほったらかしにされることは他のシステムに比べて少ないのではないかと思います。Macがクラッシュするナンバーワンの理由はFlashであるのが事実なのかどうか、これも私には分かりません。なんとなくそんなことはないんじゃないのという気がします。
バッテリー、タッチ操作云々についても、それが理由であるなら、Adobeは技術的に改善してくると思います。現にAdobeはAndroidへの対応を表明しています。

最後に「一番重要な理由は、Adobeが開発者にFlashを使ってiPhoneアプリを作らせようとしていることにある」という点について。
その点の何を問題として考えているかについては、ジョブズ氏は「開発者がAppleの最新技術を利用できない状況は受け入れられない」と主張しています。
しかしすべてのアプリケーションが、最新技術を詰め込んで作らなければならないはずがありません。ある人にとってはつまらないアプリでも、ある人にとってはおもしろいかもしれない。そこに最新技術が使われているかどうかは、本質的に無関係です。もし最新技術を使う必要があれば、そのときはジョブズ氏が主張する通りに、Appleの優れたテクノロジーで作ればいいと思うのです。そうではない場合は、十分ではないかもしれないけれどもそれなりに作れる環境をユーザーが選択できるように認めてあげればいいのではないかと。

さて、今回のジョブズ氏の主張を、私なりに解釈・検証してみました。そこにFlashをサポートしない納得の行く合理的な理由があったかどうか?私にはないように思えます。ということはやはり本当の理由は、「iPhoneがFlashをサポートしないのは、App Storeを守るためのビジネス上の決断」ではないでしょうか。
長年、Appleの製品を使っていると、Appleにはそういう閉鎖的なところがあることが分かります。自分たちの哲学やビジネスモデルを頑なに守ろうとする、一見居丈だかなスタイルがAppleにはあります。そういう姿勢が良いか悪いかはなかなか判断の難しいところですが、伝統的にAppleという会社の製品・サービスの特長や個性を育んできた側面も見逃せないと、Appleファンである私は前向きに考えています。その一方でAndroidがどのように進化していくのか、そちらにも興味がうつります。先日、このブログの記事「アメリカ国内のWeb trafficで、AndroidがiPhoneを抜く」でもお知らせしたように、ここのところ急速にAndroidが存在感を増しており、日本のスマートフォン市場も例外ではありません。Appleを動かす黒船となる力があるのは、Adobeではなく、Google / Androidであることは明らかです。そしてそのAndroidが「Flashよ、ウェルカム」と言っているわけですから、世の中おもしろくできています。

投稿者 kaoru : 2010年5月 1日 10:51

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